池田 萌子
卒業論文テーマ ： 企業価値を高めるCSRコミュニケーション
出発地点は、『チェンジメーカー』の著者渡邊奈々さんの「どんなに素晴らしいこともメインストリームに乗らなければ意味がない」という一言でした。社会起業家や、ソーシャルセクターの人がどんなに地道なよい活動を行ってもそれがメインストリームに乗らなければ社会は変わらない！そんな彼女の強い一言を受けて、「じゃあ、今のメインストリームは何をやっているのだろう？」という疑問から私は社会のメインストリームをゆく企業のCSR活動をリサーチし始めました。
そこでわかったのが、様々な企業がCSR活動に積極的になりつつある一方でその活動が私達消費者にはほとんど伝わってきていない、という現状です。日本人独特の”陰徳”という考え方も影響しているのでしょうが、日本のメインストリームをゆく企業の社会的な姿勢が私達消費者に伝われば、私達消費者の姿勢も変わり、日本は大きく変わる可能性があります。 ただCSR活動を行う、読む人を想定していないCSR報告書を書く、のではなく行った活動をどう社会に伝えるか、までをプロデュースすることでひとつひとつの活動が、社会を変える力を持つのです。さらには企業価値を高める力も持ち得るのです。
今回、この伝える＝コミュニケーション（広報）の重要性を論文を通して、企業のCSR担当者をはじめ多くの人に実感してもらいたいと考えて執筆しました。本論文では、CSRについて改めて定義をした上で、CSRコミュニケーションの現状を分析し、CSRコミュニケーションが企業価値向上にいかに貢献するかを事例を挙げて解説しました。
CSRを含め、多くの活動が抱えるコミュニケーションの問題を解決することで社会が変わっていく手助けができるよう、社会に出てからも勉強を重ねたいと考えています。