2008年1月13日授業レポート "ケーススタディPeace Games"
授業担当:Sexy4
JOY(吉井千織)
ゆうちゃん(廣瀬裕子)
まりちゃん(中山真理子)
あーちゃん(平田彩恵)
もくじ
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授業内容
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授業で使用した資料(pptアップ)
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学び
授業内容
〈授業の概要〉
『社会起業の運営って大変。そんな中で自分が運営する側だと成りきった時、何が一番大切だと感じた?』 これをリサーチクエスチョンとして、学生が立ち上げたNPOであるピースゲームズのケーススタディを行いました。
使用したケースは、Harvard University John F. Kennedy School of Governmentの"Peace Games: A Nonprofit's Journey from Birth to National Expansion(Epilogue)(A)(B)"(ケースナンバー1795.0,1795.1,1796.0)の3ケースです。この3ケースは、ピースゲームズの組織としての成長を描いた一つのケースとして捉えることができます;(A)ピースゲームズの立ち上げから拡大戦略まで、(Epilogue)Aで描かれた問題が現実ではどのように対処されたかがつづられた3ページ程度のストーリー、(B)Aの終わりから始まり、立ち上げから8年経った2004年までの期間を描き、資金集め、拡大、組織内の運営、など様々な問題が混在する状況に終わります。
1月13日の授業当日は井上研究室のメンバーを4つの役柄に分けて、ロールプレイをしてもらいました。まず、NPOを立ち上げた本人であるドーソン。そして、実質的な組織のオペレーションに精通しているフランクリンとライを一役に。ボランティアなどピースゲームズという組織の大部分を担う、ジュニアースタッフ。最後に、立ち上げからドーソンに手を貸し、見守ってきた理事会。これらの4つの役柄にそれぞれ2人~5人の研究会メンバーを配置し、それぞれの役柄本人になりきって、NPOピースゲームズの"総会"を行ってもらいました。
〈事前の宿題〉
当日までに行ってきてもらった宿題は、3つ。一つ目が、Sexy4が事前に日本語に訳しサマリーを作成した(A)のケースを読み込んできてもらうこと。二つ目が、英語で書かれた17ページに渡る(B)のケースの原文を読み込んでもらうこと。三つ目が、ピースゲームズの変遷を個人個人が整理してきてくれるように、Sexy4が作成したピースゲームズのヒストリーを振り返るシートを埋めてくることです。
〈当日の授業〉
そして、授業当日。授業開始に向けて、役割ごとに別れて座ってもらいました。はじめに、Sexy4がパワーポイントを使って、ピースゲームズの今までの変遷・ケースの登場人物を簡単に復習しました。次に役割ごと(4つ)に、2枚目のワークシート(役割ごとの意見を統一させることを目的に、sexy4が授業用に作成したもの)を埋め、その後行われる"NPOピースゲームズの全体総会"で話し合うべき議題を整理しました。
そして、いよいよ"全体総会"。議題は、「ピースゲームズの今後を考える」というざっくりとしたテーマで、それぞれの役に成り切って話し合ってもらう。そこから始まるのです。ドーソンチームが提案します。「NPOの拡大を目指すためにパートナーシップを組むべきだ!」。そして、フランクリン&ライが「それより優先すべき事項として、プログラムの効果を測定するべきだ!」と反論します。このように、役割それぞれが重要視する事柄の違いから、「何を議題とするか」も一向に決まりません。
議題すらなかなか決まらない状況から、普段社会起業を本や映像、ゲストの方のお話から学んできたことを当事者の立場に成り切り、演じることによって、少しでも「実感値」に落としこめたら。こんな想いで、今回の授業を創りました。授業の最後に一人一人今日の学びを一言で発表した際には、下記のようなコメントが出ました。
- ロールプレイという手法によって、「なんとなく、こうしたら良い!こういうこと考えるのって大事だよね!」と頭のみ理解するだけでなく、実感知として感じることができた。
- 組織内で起こっていることを共有すること、そのツール、文化が大切
- 組織の規模によって、リーダーは「理想:現実」のバランスを常に変えなきゃいけない
- 多様性ある組織の大切さを痛感、多様性からすれ違いが生じても、確実に違う意見から学べる「気付き」がある
- いままでいの研で学んできたシステム思考とレバレッジポイント、複雑系、ダイアログ等が本当に
などという意見が聞けた。
リサーチクエスチョンとして掲げた「社会起業の運営って大変。そんな中で自分が運営する側だと成りきった時、何が一番大切だと感じた?」という問いに対しては、 - 同じミッションをもった仲間であることを忘れない
- リーダーの立場であるときは、どんなに攻められて、感情的になりそうになっても冷静に状況を分析する左脳は非常に大事
- すれ違いが生じる場において決断を下せる存在こそが新のリーダー。不安を隠し、周りを勇気づけ引っ張ることが出来る力こそがリーダーシップやアントレプレナーシップ
- 鶴の一声を発せられる勇気と責任。会議で険悪ムードになると、鶴の一声がさらに出しづらくなるが、そういう状況でも全員の向かう矛先を1点に向けられる存在が大事
- 「そもそも私たちは何がしたかったんだろう」という原点に戻る
という私達なりの答えが得られた。
これからそれぞれが活躍するフィールドが広がる中で、いままでいの研で学んできたことを「大学で学んだこと」にとどめるだけでなく、それらを少しでも実感値に落とし、自分のフィールドへ応用するヒントが得られるセッションとなっていたら嬉しいです。
授業で使用した資料
coming soon...
学び
〈授業準備からの学び〉
Sexy4は、10月頃から隔週で授業当日までグループワーク(以後グルワ)を行いました。リーダーJOYちゃんの「タスクとしてこなすのではなく、楽しめる準備をしよう」という合言葉のもと、毎回のMTG空間にはこだわってきたこともあり、授業当日まで、準備にはチーム全員、楽しく取り組めました。
「社会起業を運営する上で起こる日常の混沌を体験する」という授業のゴール設定を初期の段階で明確にできていたことがグルワの進行がうまくいった要因の一つであったと考えます。このゴールがあったからこそ、今回のケーススタディでロールプレイしようというアイディアも生まれました。また、チーム内での議論が混迷した際は常に目的にそっているか、照らし合わせました。
また、グルワを始める最初に、それぞれがこの授業準備を通して何を得たいか、ということもシェアしたことがそれぞれの授業準備に向けての意気込みを確認することに役に立ったのでは・・・と思います。
〈編集後記〉
SEXY4のメンバーは、実はみんな4年生。ほとんど学校に行かないことや、キャンパスがばらばらなこともあり、毎回都内や横浜周辺の素敵なカフェでミーティングをしていました。それが功を奏してか、ミーティングもリラックスしながらも、集中して進めることができるホットなチームだったと思います。自画自賛ですが。
もちろん、グルワというプロジェクトを進めるために、しっかりとタスクをこなす、とか、それぞれの分担を明確に、とか、ってとても大事なことだと思います。けれど、それより何より私たちにあったのは、お互いに対する信頼感とそれぞれ程よく越権しながら他のメンバーを補い合えるほどよい関係だったと言えます。
授業も楽しく、そして、授業作りのプロセスも楽しみながら。これがグルワをうまく進めていくポイントだったのかもしれません。
ゼミ生の学び
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Reply #25 on : 木 8月 20, 2015, 18:36:11
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Reply #24 on : 木 8月 20, 2015, 18:33:58
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Reply #23 on : 木 8月 20, 2015, 18:33:36
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Reply #22 on : 木 8月 20, 2015, 18:33:02