井上英之 研究室

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【 其の弐 】
某自動車整備会社の中村社長(58)がいの研に遊びに来ました。
「ネイチャーキャピタリズム?それは新しい育毛剤かい?」
自然資本主義の4つの戦略(『自然資本の経済』P38,39)をそれぞれ、
自分の好きな事例を用いて、そんな中村社長が納得するように
説明してください。事例はひとつでも複数でも構いません。

 まず、私自身が中村社長のされていることを理解するため、色々と調べてみました。
 すると、自動車整備業においても、連合会が環境方針を掲げているのですね!

①資源生産性の根本的改善
 2005年に自動車リサイクル法が始まったのはご存知ですよね。日本自動車整備振興会連合会によると、国内で年間約400万台もの車が廃車となっているそうです。国内だけでこれだけの量です。世界で、こんな事実が毎年起こってしまえば、地球は廃車で埋もれてしまうかもしれません。でも、この事実をプラスの方向に持っていく可能性が御社にあるなんて、とても素晴らしいことではありませんか?
 車はさまざまな部品からできています。そして、それらの部品はさらに多くの金属や素材を使って生産されたものです。さて、これらの資源はいつまで使い続けることができると思いますか??
 たくさん生み出された廃車を分解し、リサイクルすれば、それらの原料を市場で買ってくるよりも安くなりますよね。もちろん分解や解体するのにはコストがかかります。しかし、それは短期的なお話なのです。これから経済力を持つ国は増え、地球では資源の奪い合いが進むでしょう。そのような長期的な視点を持てば、今からリサイクル技術を活かすことで、将来の御社の業績にもつながることでしょう。
 資源の奪い合いと言っても、なかなか想像が付かないかもしれません。しかし、先日私はあるセミナーに足を運んできました。それはフィリピンにおける鉱山事業について、です。フィリピンでは多くの外資企業が工場を持ち、鉱業を行なっています。しかし、今現在受け取る利益のためだけに、環境を無視した開発を行なっているのです。フィリピンの土地は、緑を失い、川は汚染され、食物も育ちにくくなりました。それでもフィリピンの人たちは、その汚れた川で、その中にいた魚を取り、作物を育て、生活していかなくてはなりません。食糧の危機は今すぐのところまで迫っています。もし、このまま環境を無視し続けたら?その土地の人たちの生活もままならないし、労働人口が減ることで、そこにおける事業も続けることができなくなるでしょう。もちろん、環境破壊をした責任として、企業は対策を講じなくてはいけなくなるでしょう。そのコストは計りしれません。それに、もしかしたらその人たちが経済的に豊かになることで、新たな消費が生まれ、現地で事業を行なっている企業も潤うかもしれません。その機会を逃していることにもなっているのです。今からでも遅くありません。先延ばしにせず、「今」取り組むことが大切なのです。
 また、同じ理由から現在走っている車を低公害に対応させることも、とても大きな意義があることだと思います。御社が資源を効率的に使うことで、ネイチャーキャピタルでいわれる3つの重要な効果を、御社だけでなく私達も受けることができるのです。持続的な利益を出しながら、地球にも貢献できるなんて、御社は素晴らしい事業ができると思いますよ。

②バイオミミクリ
 ここで質問です。もし、ガラス瓶の中に土と植物を入れてきちんと閉めます。そのままずっとその瓶を放っておいたらどうなると思いますか?何日までその植物は生きられるでしょう?

 答えは、ずっと長い間行き続けられるそうです。実はこの瓶が地球なのです。
 瓶の中で、私達はずっと生きていける。消費し、排出したものを、また栄養として消費し・・・。
 本当に、このバランスをうまく保てる環境が、この地球なのだと思います。

 おそらく社長は整備、ということで理系ですよね?質量保存の法則って覚えていますか?
 ある容器のなかで、化学反応が起こったとしても、全体の重さは変わらない。つまり地球でも私達がこんなにさまざまなものを作り出し、消費し、廃棄していても、地球全体としての重さは同じ。つまり、最終的に廃棄したいものを地球の外に出すなんてできないんです。この地球の中で処理をしなくてはならない。

 最近はバイオプラスチックなるものが開発されていますよね。車もそのうち土に返るものだってできるでしょう。
 以前考えたことがあるのですが、車はとても早く走りますよね?そこで発生する熱を使ったり、太陽光を使ったり、少し抵抗は生まれるかもしれませんが、走ったときの風力を使ったりして発電し、また車を走らせることはできないものでしょうか?車自身が自らエネルギーを生み出し、走ることができたら、どんなに良いことでしょう。
 (実は、フィットネスで健康のために走っていたり、運動をしている人たちのエネルギーってすごいと思うのです。あれって、そのまま発散させているの、もったいないと思いませんか??)

③サービスとフローに基づく経済への移行
 御社は車の整備をされているんでしたよね。
 それなら、まさにリースや中古車は御社にとって、うってつけのサービスですよね。
 もし車をどんどん買い換えられてしまったら、整備をする余地がないでしょう。しかし、リースや中古車という仕組みによって、次の人がまた同じ車を使うことになる。そこで、また整備が必要になる。そこで御社も利益を得られているんですよね。
 この仕組みは、使用する人は違っていても、同じ商品を長く大切に使ってもらえるという点で、地球にも大きく貢献しているのです。

④自然資本への再投資
 さて、最後になりましたが、社長ご自身としては、どのようなことで地球に貢献できるのでしょうか。
 もしかしたら、従業員の皆さんを夜遅くまで働かせていませんか?
 地域住民の方との関係はうまくいっていますか?

 一見、これらのことは環境とは関係なくみえるかもしれません。
 しかし、たとえば社員の働き方を「朝早く、夜早く」のサイクルに変えることで、夜の電気の使用が減り、温室効果ガスの削減につながるかもしれません。地域の人だって早く寝ることができるでしょう。土日にしっかり休ませて、空や自分達の周りにもこんなに自然があったんだ、と気付かせるきっかけを与えられるかもしれません。日ごろ使っている製品やサービスを、環境に優しいものにする。自分の預金を確かめてみる(冒頭でお話したフィリピンの事例ですが、あのようなプロジェクトを企業にできるようにさせた、つまり資金の面で援助した金融機関にも大きな責任があるのです。世界の環境を破壊して得た利益で、あなたの預金が増えている・・・、そんなのはなんだか嬉しくないことですよね)。

 1人でできることは小さいかもしれません。でも、それが重なると大きな可能性につながります。そう、地球にやさしくあることは、最終的には自分にもやさしいことにつながるのです。

 
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