【 導入 】
『使える弁証法』を読んで、「螺旋的発展」だと思うものを、
ひとつ挙げて、みんなに説明してください。
例:「競り」と「ネットオークション」
「足」と「交通機関」
もちろん人間ウホウホ原始人だった時は、足を使って移動していたのだけれど、馬とか人力車に始まり、「車」という概念が生まれた事で、人間の移動手段は「交通機関」にとって変わった。その事でそれまでには考えられなかったほどの距離を移動できる様になった。
しかし今後は、その事が「イエ、ムラ」文化を希薄にさせてしまい、さらには環境問題などが浮上した事で、また「足的な」移動手段が見直され始めるのではないだろうか。
これで螺旋を一周半した事になる。
【 其の壱 】
ハーバードMBAのSEコース在籍の友人スティーブがいの研に遊びに来ました。
「Hey baby, 日本は欧米のマネばかり!Originalなアイディーアはないのかい?」
スティーブにも分かるように、かつ、今まで学んだ授業のエッセンスを使って
担当事例を説明して、ぎゃふんと言わせてやってください。
その際にを必ず盛り込んでください。
『二宮尊徳はデザイナー』
「いやいやー、日本の力をナメちゃいけない。うんいろいろあるけどねー。
例えば、二宮尊徳という人がいるんだけどね、彼は「五常講」というとてもユニークな金融組織を作ったんだ。いや、ユニークなだけじゃ無くて、現代の信用組合の原型にもなるようなすばらしいシステムなんだ。だって、知ってるかい?信用組合の発祥はドイツだと言われているけれど、その40年以上も前にそれと全く同じ仕組みを尊徳はもう実施していたんだよ。
彼が小田原にいた頃。そうそう、かまぼこの。そこで貧しい藩士たちのためにはじめたんだけどね。当時幕府は免税や寄付が基本的な制作だったのだけど、それでは村民が自立しないじゃないか。という事で、「五常講」をはじめたんだ。「五常講」の「五常」って言うのは、仁、義、礼、智、信の5つの徳の事なんだ。うーん、これは儒教の教えだね。かつての日本人は、この「五常」を非常に重んじていたために、尊徳は融資制度の秩序を持たせる存在として、これを使えたんだ。
「仁」の思いやりで出資し、「義」の心で正しく使い、「礼」の心で感謝し、「智」で返す工夫をし、「信」で約束を守る、という流れ。これが藩士たちの感覚にマッチしたんだね。
システムは簡単さ。藩士の中で、少しお金を持っている者が出資、貸出する金融組織のこと。低利、もしくは無利息貸付だけど、「冥加金」という、言わば「お礼の気持ち」があって、これが実質的な金利になってるんだ。どうだい?
日本のコミュニティの特質をうまく活かした制度だと思わないか?まさに、意図して「徳」という目に見えないものをシステムに組み込み、人を動かすデザインをした、という意味で、尊徳は本当にすばらしいデザイナーといえるだろ?
あ、広義のデザイン、君知らないんだっけ、、
【 其の弐 】
某自動車整備会社の中村社長(58)がいの研に遊びに来ました。
「ネイチャーキャピタリズム?それは新しい育毛剤かい?」
自然資本主義の4つの戦略(『自然資本の経済』P38,39)をそれぞれ、
自分の好きな事例を用いて、そんな中村社長が納得するように
説明してください。事例はひとつでも複数でも構いません。
1,資源生産性の根本的改善
社長。さっきから震えてどうしたんですか?おしっこ?
え、寒い?じゃあさっき脱いだコートまた着ればいいじゃないですか。
それがムダだって言うんです。社長が寒いからといって、暖房の温度を2度あげるのと、社長が、そうそう、そうやってコートを羽織るのとで、どっちが資源を効率的に利用していると言えますかね?
今、資源が無い無いと言うけれど、今のような「ムダ」が多いから層感じるのかもしれないですよ?少ない資源でより多くの効果や価値を生み出す事が出来れば、資源の枯渇を贈らせる事が出来るし、環境汚染も減らせるし、より多くの雇用を生み出す事につながるんです(この三つ目はちょっと理解してない。。。)。
2、バイオミクリ
これはつまり、自然のサスティナビリティなシステムを模倣しよう!ということです。なんで自然から学ぶのか。なぜなら自然は46億年もの間、発展しつつ継続してきたからです。地球規模で閉じたサイクルの中で、絶えず消費と生成の均衡が保たれるようにするのです。
と、ここでこれは僕の意見ですが、そもそも自然が継続してきたことと、人間の社会が継続する事では、おそらく意味が違うのではないでしょうか。
つまり、自然は46億年”全体として”継続してきましたが、その過程でいくつもの個別の種は絶滅していったわけです。それがあってこその、自然の継続だと考えると、人間の社会を継続させようという動きは、人間も一つの種だとしたら、ダイナミックな自然のサスティナビリティに反する事をしているのではないか。人間もそもそも自然なのだから、このまま数十年後に滅びても、自然の歴史から言えば継続の糧でしかないわけです。
なので、人間社会を継続させようという動きが本当に自然のシステムを模倣できるのか、やや疑問がのこります。
3、サービスとフローに基づく経済への移行
つまり、真っ赤なポルシェを手に入れた!から豊かだ!という価値観から、車を心地よく、便利に、いつまでも使える!事が豊かだ!という価値観に転換して行かなければならないという事です。消費する人がサスティナビリティを求めなければ、いくら企業などががんばってもだめですよね。
4、自然資本への再投資
今まで消費してきたばかりの自然にたいしてもっと金銭的な投資をしたり、教育的な投資、社会人の時間、学生の身体など、様々な力を注ぎ込んで、自然資本の回復をねらうのです!