問2 HINAMIのweb2.0との共通点とその影響
● 情報バリアフリー化と衆智創発
制作過程をオープンにすることによって、HINAMIの映画は脚本づくりから始まり
様々な過程に普通の映画作りではありえない、数百人という人を巻き込んでいる。
何気ない配慮、仕組み。HINAMIにおけるちょっとした仕掛けが、このすごい結果を生んでいることに
私はちょっと感激してしまった。
web2.0はその性質として。HINAMIは仕掛人/まとめる人の寄り添う心によって
こんなにも多くの人を巻き込み、智を引き出し、活かしている。
● 草の根メディア化と主客融合
映画を通しての人の関係は、観る者と創る者、が単純な図式になる。
HINAMIの映画の中にはふたつの主客融合がうまれていて、
ひとつは本来観る人である映画製作未経験者が、映画づくりに巻き込まれること。
もうひとつはスタッフ内での 監督とスタッフ、の図式の中で
スタッフの意見がダイレクトに映画作りに反映されていること。
これは映画への想いや当事者意識を高め、観る者が求める満足する映画をつくることにつながる。
● ナレッジの共有による感性の共有
映像/画像/文字…などさまざまな情報を載せることができるウェブ。
同様に、自分の得意な分野で関われるのが映画づくりなのではないか、と思った。
衆智創発を生む理由のひとつになるよね。
問い3 デザインとソーシャルイノベーション
〜ソーシャルイノベーションの”コツ”って何だ?〜
● ソーシャルイノベーションの”コツ”
システミックチェンジを起こすようなソーシャルイノベーションは、
劇的でダイナミックな効果にしろ、小さくても確実に効く効果にしろ、 多くの人に影響する。
浸透し、本当の意味で社会を変えるソーシャルイノベーションを起こしたいと考えるならば、
貴方が良いデザイナーになるか、プロジェクトに良いデザイナーを迎えよう。
いくら美味しい食材があっても、まずい味付けならば喜んで食べる人は少ない。
いくら良いシステムや仕組みがあっても、使いにくいものを使う人は少ない。
多くの人に関わるソーシャルイノベーションだからこそ、デザインは必要なのだ。
● デザインの”コツ”
今回の授業を受けて、ずっと考えていたのは「どうやってデザインすればいいのかな?」ということ。
どんな種類のデザインにおいても、
「この形は手にフィットするか」 「これを見たときどう感じるか」「こう言われたら何て返されるか」
そんな幾数ものシミュレーションをデザイナーはしていくのだろう。
世の中には無数のデザイナーがいる。ただ、デザイナーとはただものを創りだす人ではない。
では、そこの差は? 私は、相手を深く想う想像力をもって、ものごとの輪郭を描く人が広義のデザイナーであると考える。
さまざまな視点からお客さんの気持ちに沿って考えきる想像力。それがデザインの”コツ”ではないか。