●問1.
|『発想する会社!』の指定箇所を読みんで自分のマイプロに
|活かせそうだと思う「型*」を選び、どんな風に活かせるか、
|また応用してみた際に起こりうるアウトプット・アウトカムの
|変化を想像して書いてください。
|
|*「型」=誰でもがマネをして応用の出来る具体的な基本技
| デスクを社員それぞれのテイストにアレンジ出来るシステム
| ⇒遊び心のある環境にすることによって、社員の頭を柔軟にし、
| クリエイティビティを発揮しやすい環境を作る
【物語を語る】
「コスモポリタン・クローゼット」で取り扱う商品の生産者の暮らし、
生産プロセス、エピソード、その収入でどのように生活が変わったかを
店内に展示することで、販売する側も買う側も「役に立っている」という実感、
「つながっている」という親近感が得られるようになる。
⇒販売員のモチベーション、お客さんの購買意欲が上がる。
【ルールを破る人びとを見つける】
洋服の着こなし方は人それぞれで、ことそれが異国のものであれば
工夫次第でどうにでもコーディネイトできる。
「これは日本人に着れそうもない」ではなく、「こんな着方できるんだ!」
という型破りな発想を大事にする。そうすると商品の幅が広がる。
⇒他の店にはない、「コスモポリタン・クローゼット」らしさが生まれる。
●問2.
|HINAMIの特徴の中で、WEB2.0の特徴と共通する部分はどこでしょう。
|また、HINAMIのプロジェクトにこの特徴がどのような効果を
|もたらしていると考えられますか。
WEB2.0の特徴とは、
①「衆智創発」を生み出す「情報バリアフリー革命」
②「主客融合」を実現する「草の根メディア革命」
③「感性共有」を可能にする「ナレッジ共有革命」
であることだ。
HINAMIの特徴の中でこれらの「革命」を活用していると感じたのは、
①全国からアイデアを公募し、集まったアイデアをネットで公表することで、
超大規模な「ブレインストーミング」を行っているといえる。
発言権は誰にでも平等にあり、まさに「衆智創発」である。
②オーディションの際、審査員が受験者の即興劇に参入したり、
受験者が脚本に加筆修正することで、「審査する側・される側」の
垣根をなくし、「主客融合」による団結とイノベーションが期待できる。
④ネットを通じて音楽作品を提供するという参加方法もあったり、
HP上から予告編ムービーが見られるという点は、音楽・動画コンテンツの
通信を可能にしたWEB2.0をフルに利用し、「感性共有」を形にしている。
WEB2.0のテーマとは、「ウェブ・コミュニティを活用して、
顧客の声に耳を傾け、顧客の智恵を借り、顧客と協働ができるか」だと
田坂さんはまとめている。HINAMIはネットという「自由」な場で、
自らが提供者となった「顧客」の「自由」な本音を聞き出し、
映画・制作者・観客の関係を変えることでこれまでの映画制作の枠を超えた、
創造的破壊による「協働」プロジェクトなのである。
●問3.
|みなさん自身のマイプロに引き付けて考えてみてください。
|デザインの勉強を2007年最後の授業で受けてみて、自分の
|マイプロについて考える際に何か視点が変わった点がありますか?
|また、デザインという視点がソーシャルイノベーションにもたらす
|効果はどんなものだと思いますか?新聞の社説を通して、ソーシャル
|イノベーションにおけるデザインの重要性を伝えるつもりで、
|○タイトル
|○サブタイトル、もしくは小見出し2つ
|をつけて、文章にまとめてみてください。
|なお、回答する際に使う事例はマイプロでなくてもOKです。
タイトル:にんげんだもの――僕らはみんなパッション・デザイナー
内容:
「ブランドなんていらない」とは言わせない
「想い」を「形」にするには「細部」と「全体」の両方に創造的な工夫が必要だ。
つまり、個人または組織がビジョンという「ブランド」を確立するためには、
見た目や機能性といった実質的なデザインで魅了するだけではなく、
組織形態、作業環境、プロセス、商品あるいはサービスがもたらす価値自体に
メッセージをこめて、メンバーと顧客に印象づけなければならない。
たとえば、グラミンバンクでは五人組を作って連帯意識を深めたり、
ミーティングのたびにグラミンの理念を復唱させることで自立心を育むことで、
ビジネスの成功による返済率上昇を徹底させた。
また、ホンダは、「ワイガヤ会議」で上下関係・過去の資料を一切無視し、
現場社員の直観と本音による建設的な批判ばかりを引き出すことによって、
常に現実を直視して前進を続ける姿勢を保っている。
このような仕組みが企業の「ブランド」を形にし、浸透させているのだ。
「言葉にできない」で終わらせない
日常生活の中で強い喜びや悲しみ、怒りに出会ったとき、
「言葉にできない」と感じるときは誰にでもあるはずだ。
その感覚が決して自分だけのものではなく、人間なら誰でも共有・理解できるものだ、
という根拠のない自信を大事にすると同時に、
他の人とそれを共有し合うことで確認作業できるのが「共感」を生むデザインだろう。
つまり、「言葉にできない」をあえて言葉にしてみたり、
あるいは絵、音楽、映像という形で伝えてみることが重要である。
そう考えるとHINAMIが「ことば」「コミュニケーション」を教える学校を開いたこと、
Baycatでのメディア制作を通して貧困層の若者が自分したらたちの人生を「デザイン」
できるようになったこと、生きテクのキャッチコピーが一度目にしたら忘れない
面白さを持っていることは、「五感」をくすぐる「語感」を大切にしているといえる。
同じ「人間」が共有する同じ「感覚」に訴えかけることで、
同じ「世界」を描くための同じ「パッション」をデザインすることが
ソーシャル・イノベーションの意義ではないだろうか。